2012年03月24日

西尾先生全集刊行記念講演会 5月26日


  
     第三回西尾幹二先生刊行記念講演会

「真贋ということ―小林秀雄・福田恆存・三島由紀夫をめぐって―」


          開催のお知らせ

〈西尾幹二全集〉

 第2巻 『悲劇人の姿勢』刊行を記念して、講演会を下記の通り開催致します。

ぜひお誘いあわせの上、ご参加ください。

   ★西尾幹二先生講演会★

【演題】「真贋ということ
 ―小林秀雄・福田恆存・三島由紀夫をめぐって―」

【日時】  2012年5月26日(土曜日)

  開場: 18:00 開演 18:30
    
【場所】 星陵会館ホール

【入場料】 1,000円

※予約なしでもご入場頂けます。


★講演会終演後、名刺交換会がございます。

【場所】 一階 会議室

※ お問い合わせは下記までお願いします。

・国書刊行会 営業部 

   TEL:03-5970-7421 FAX:03-5970-7427

   E-mail:sales@kokusho.co.jp

・坦々塾事務局   

   FAX:03−3684−7243

   tanntannjyuku@mail.goo.ne.jp


星陵会館へのアクセス
〒100-0014 東京都千代田区永田町2-16-2
TEL 03(3581)5650 FAX 03(3581)1960

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2012年03月07日

天皇と原爆感想文 浅野正美

  『天皇と原爆』 感想文

     坦々塾会員 浅野 正美


 西尾先生が常々おっしゃっておられることに、「日本人はどうしてアメリカと勝てるはずのない無謀な戦争をしたのかということをずっと考えてきたが、どうしてアメリカは日本と戦争をしたのかを考えなくてはならない。」という問題があります。本書はその真意を、遠い歴史を遡って突き詰めています。

日本とアメリカを、「二つの神の国」と捉えるところから思索は始まります。日本の神はいうまでもなく天皇を頂点とした神道の神。我が国は古くから八百万の神々が鎮まり給う神の国です。一方アメリカは、初期移民のピューリタン(清教徒)によるプロテスタントを土台としたキリスト教信仰が社会を強く支配しています。アメリカは、キリスト教原理主義国家でもあります。手元に西尾先生からいただいた大変興味深い資料があります。それは世界60カ国の価値観をアンケートして割合を示したものですが、宗教に関するいくつかの設問の日米比較を見ると、アメリカが紛れもない宗教国家だということが大変よくわかります。
(最初の数字が日本で後の数字がアメリカ。単位は%)

天国の存在を信じるか   22/85
神の存在を信じるか     35/94
死後の世界を信じるか   32/76
地獄はあると思うか     17/72

 不謹慎なことですが、最初にこの数字を見たときは思わず吹き出してしまいました。

 正確な名前は忘れてしまいましたが、アメリカには「聖書博物館」のようなものがあり、そこではアダムとイブから始まって、聖書に書かれたいくつかの重要なトピックスをジオラマ形式で展示していて、熱心な信者達が車で何時間もかけて家族で見に来るそうです。ここでは、近々ノアの方舟の実物大?模型を造ると意気込んでいました。その施設を見学していたアメリカ人家族にインタビューすると、学校では嘘を教えるので、子供を学校に通わせないで家で教育しているとその両親は話していました。そうした子供が全米では100万人にものぼるということですから、これには驚きというよりも恐怖すら感じます。

 天地創造、処女懐胎、ノアの方舟、十戒の焼付、出エジプト、復活。門外漢の私でも辛うじてこのくらいの「奇跡」は思いつきますが、これらを現代科学の知見で証明できないことは明らかです。進化論問題という、日本人から見たらばかばかしいとしか思えない論争を真剣に行っている欧米キリスト教国家ですが、西尾先生は聖書もキリストも神話であると、実に明快に言い切っておられます。別の著書では、ああした存在としてのキリストは存在しなかった、とも明言しておられます。

 また、日本人はよく無宗教だといわれるが、決して無宗教ではない。無宗教の国民に天皇は戴けないともおっしゃっています。そしてその天皇を中心とする国学の思想が近代的国家意志と結びついたときに明治の開国を向かえます。思想としての国学は、江戸の中期には沸き起こっていましたが、最初は小川のような細い流れであった国学は、いくつもの支流を呼び込み合流することで巨大な一本の大河となりました。明治とはそうした皇国史観に対して疑うことを不必要とした時代でした。明治の自覚の元、国学は奔流となって大東亜戦争の敗戦にいたるまで、我が国の精神的支柱であり続けました。

 そうした「二つの神の国」の戦いが、先の大東亜戦争であった。そこから冒頭のテーマである、「なぜアメリカは日本と戦ったのか」という問題解明に進みます。そうして、それはキリスト教が伝える西方にあるとされる、約束の地への飽くなき進軍であったと書かれいます。アメリカの国土拡張史を大雑把に列挙してみます。ルイジアナ買収(仏)、フロリダ購入(西)テキサス・オレゴン併合、対メキシコ戦争でメキシコ北部、カルフォルニア収奪、(ここで太平洋に到達)アラスカ買収(露)、ハワイ併合、プエルトリコ・フィリピン・グアム植民地化、と確かに西へ西へと領土を拡大していきました。

 日露戦争後のアメリカは、我が国を仮想敵国として「オレンジ計画」という対日戦争計画を練っていたことはあまりにも有名ですが、清の門戸開放等三原則が示すとおり、太平洋に進出したアメリカは次はユーラシア大陸の権益を虎視眈々とねらっていました。満州建国によって彼の地への権益獲得ができなくなったアメリカは、真剣に日本の排除を考えました。我が国は、領土を奪われたインディアンや、簡単にアメリカの植民地にされた諸国とは違い、総力戦をもってアメリカと戦いました。このとき「二つの神の国」が相まみえたことは歴史の必然といっていいのかも知れません。アメリカの理想を実現するためには、どうしても日本を排除する必要があったからです。その後の歴史はアメリカが望んだ通りに進んだかに見えましたが、大東亜戦争を含む世界大戦における共産主義に対する誤った認識が大戦後の世界と、もちろんアメリカ自身にも大きなコストと悲劇をもたらすことになりました。

 アメリカは共産主義という本当の敵に気がつかず、うまくそれを利用したかに見えながら、実は戦後の長きにわたって、勝ち戦の何倍にもわたる犠牲を払うことになってしまったのです。

 以降のアメリカはさらに西に向かって、アフガニスタン、イラク、イランといった中東で実りのない絶望的な戦争に明け暮れています。信仰への熱狂ということでは、イスラムもまたアメリカ人以上に熱心です。しかも神の根っこが同根であるだけに憎悪もまたより深くなるのでしょうか。

 私にはキリスト教もイスラム教もユダヤ教の分派にしか見えません。唯一神「ヤハウェー」と「アラー」は同一であり、キリストはそもそもいなかったと、そう考えることにしています。

 魔女狩り、錬金術の例を持ち出すまでもなく、人間の脳は時にとんでもない暗黒の存在を考え出してしまいます。これを心の闇といっていいものかどうかはわかりませんが、人類が考え出した最大の闇の存在こそが宗教ではなかったかと、そんなことも考えています。人は不安を感じる生物ですが、その不安を解消するために多くの発明、発見を行って生活を快適にし、寿命を延ばしてきました。そしてきちんとした教育こそが、こういった迷信や世迷い言から人間を解放する唯一の道であるということも信じています。にも関わらず多くの国民が高等教育を受ける先進国においても未だに多くの迷信が信じられています。星座占い、姓名判断、手相、風水、血液型などは無邪気な遊びであり、目くじらを立てるほどのものでもないという人もあるかと思います。神社のおみくじのようなものだと。しかし、こうした無邪気な遊びも、今では一大産業を形成しており、こうした心を持つからこそ、人間はたやすく宗教を受け容れてしまうのではないかとも考えることがあります




posted by 坦々塾事務局大石朋子 at 18:56| Comment(0) | 読書感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月02日

書評:いま本当に伝えたい感動的な「日本」の力


 コメント欄に「 宮崎正弘さんのメルマガに書評が 」とbunnさんに教えていただきましたので、全文をご紹介します。


  ♪
馬淵睦夫
『いま本当に伝えたい感動的な「日本」の力』
(総和社)

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 元駐ウクライナ兼モルドバ大使、前防衛大學教授の馬淵氏は、その豊富な国際経験を土台に、日本人の底力と心意気を伝える。外務省官僚のなかには、骨のある愛国者がいることを読書人は知る。
 「日本の奇跡の復興は、日本人一人一人の高貴な精神とものづくりの精神、つまり「作りかえる力」だと馬淵大使は規定される。その作りかえる力の源泉は「和と「共生」だ。
 そして、と馬淵氏は付け加えた。
 「この二つの価値観が外国の文物を輸入するに当たって日本の実情に逢うかどうかを取捨選択する場合の座標軸となるのです。和と共生の伝統的価値観にあわないものは、たとえ日本に導入されることがあっても決して根付くことはありません。これらの伝統的価値観が日本国家のあり方、すなわち日本国家を成り立たせる根本原理を決めている」
 そして次のように指摘される。
 マックス・ウェーバーなんぞより遙かに早くに、職業の倫理を説いた経済学を主唱した日本人思想家がふたりいる、と。
 鈴木正三と石田梅岩である。この二人は、
「主として仏教や儒教の観点から日本人の勤労の倫理を理論的に考察しました。かれらの思想が日本的な資本主義精神の源流となり、明治の殖産興業から戦後の奇跡的復興にいたるまでの経済発展をもたらした勤勉の哲学の先駆け」であり、「世界がまだフランス革命や産業革命を経験していない十七世紀から十八世紀のはじめにかけて、ヨーロッパから遙かに離れた日本において、資本主義を先取りするような先見の明のある思想家が」江戸時代に日本に輩出したのである。
 したがって新市場主義とかグローバリズム、TPPの開国とか日本の伝統とは無縁のこと、主張するはバカの骨頂、これからは「開国ではなく鎖国」するべきと馬淵睦夫・元大使は主唱されている。
   △
posted by 坦々塾事務局大石朋子 at 08:11| Comment(0) | 読書感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月20日

「いま本当に伝えたい感動的な『日本』の力」馬渕睦夫


皆 様 へ

   坦々塾会員 馬渕 睦夫
     (元ウクライナ大使)


 厳しい寒さが続いておりますが、お元気でお過ごしのことと思います。


 さて、この度、総和社より、私の著書

「いま本当に伝えたい感動的な『日本』の力」が出版されることになりました(2月24日発売予定。1050円)。

感動的な「日本」の力 表紙.jpg


感動的な日本の力注文書.pdf

  この本はいわゆる回想録ではなく、また学術的な研究書でも、歴史書でもありません。私の40年余にわたる外務省生活の経験を踏まえ、私が再発見した『日本』について読者に宛てたメッセージです。


 昨年の東日本大震災は正に国難でしたが、実はそれ以前にわが国は国難に襲われていたように感じます。この未曾有の大災害から日本が真に復興するためには、もう一つの国難を克服することがどうしても必要になります。そのような視点から、わが国が古来持っていた民族の智慧である「造り変える力」を発揮して、日本の再生を実現すべきであるとの真摯な思いを、私自身の言葉で綴ったものです。


 本書は、現在の有事の時にあって、祖国日本が世界から尊敬される国であり続けるために、私達は何をすべきかについての私なりの答えであり、祈りでもあります。

 そのような思いを坦々塾の皆様に是非ご理解いただきたいと念じ、本書を案内させて頂きました。ご笑覧いただければ、大変幸甚に思います。


 最後になりましたが、皆様の一層のご活躍をお祈り申し上げます。


平成24年2月吉日    馬渕睦夫


posted by 坦々塾事務局大石朋子 at 15:53| Comment(2) | 新刊のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月14日

第二回の全集刊行記念講演会中村敏幸


   第二回の全集刊行記念講演会

  「個人主義と日本人の価値観」を拝聴して
    

    坦々塾会員 中村 敏幸

 先生が「ドナルド・キ−ン氏を初め、日本学を研究する西洋人は皆女性的であり、西洋では生きられない人達ばかりである」と仰ったことを拝聴し、日本は尚武の国と言われて居りますが、日本文化は本来「たをやめぶり」を根底に持つ「ますらをぶり」なのではないかと思うに至りました。
 古事記によれば、皇室の御先祖である天照大御神は姫神様ですし、須佐之命の御乱行を咎めることなく、ただ悲しまれて岩戸隠れをされたおやさしい神様です。自然の恵みに抱かれて育まれた日本は、自然から一切恵みを受けない荒漠不毛の沙漠の酷烈さから生まれたユダヤ・キリスト教による対抗的戦闘的な精神文化〔和辻哲郎の「風土」三つの類型より〕の欧米諸国に対し、「たをやめぶり」を失うことなく、決然と「ますらをぶり」を発揮して戦うことを運命づけられているように思います。
 因みに、「たをやめ(たわやめ)」と云う言葉は、「古事記(上つ巻)」の岩戸隠れの段に「速須佐之命天照大御神に白したまはく、我が心清明き故に、我が生める子手弱女を得つ」とあり、また、天孫降臨の段に「天照大御神、高木神の命以ちて、天宇受賣神に詔りたまはく、汝は手弱女なれどもい向かふ神と面勝つ神なり」とありますのが初出であり、「ますらを」と云う言葉は古事記にはなく、万葉集以降のように思います。
 アメリカはペリ−来航以来今日まで、日本に対して真に友好的であったことはただの一度もなく、戦後は一貫して日本の精神的基盤の解体とアメリカの属国化を工作し、かつ、円高ドル安による為替介入、日本の米国債購入などによって日本から富を奪い続けました。
 先生は近著「天皇と原爆」の巻末に於いて「アメリカは落ち目になっているだけに、いわば手負い獅子で、これからもっと恐ろしい事態が来る危険性が控えているのです」とお書きになっておられますが、私は、昨今のTPP問題も「ワシントン会議」と同一線上にあるアメリカの策略であり、環太平洋に於いて、アメリカにとって都合の良い枠組みの構築強要を謀る、云わば「現代版ワシントン会議」ではないのかと思って居ります。
 先生はかつて「日本の孤独」という御著作を表され「日本よ孤立を恐れるな」と訴えられましたが、「これからもっと恐ろしい事態が来る危険性が控えている」今日、我が国には友好的な隣国とてなく、宿命としての孤独に耐え、自らの弱さを自覚克服し、決然と「ますらをぶり」を発揮し、眥を決して戦うことが求められており、危機は迫っているように思います。

                               以   上
posted by 坦々塾事務局大石朋子 at 17:43| Comment(0) | ゲストエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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