2011年07月08日

『逆説の政治哲学〜正義が人を殺すとき〜』



『日本人の歴史哲学』から何年経ったのだろう?

今回、この本をいただいて、正直「昔は岩田君だったけれど、岩田さん、岩田先生と呼ばなくちゃ」と思わせる本だった。

 この一冊で、大学の政治学の授業に出て、哲学の勉強もした気分になりました。

 テーマごとに、一つずつ区切られているので読みやすく、「ちょこっと読み」が出来る私にはぴったりの編集でした。。と言っても未だ途中ですが、皆様に早くお知らせしたくなりましたので急いでアップさせていただきます。

          坦々塾事務局 大石朋子

『逆説の政治哲学〜正義が人を殺すとき〜』 【新刊案内】

岩田温著(ベスト新書)


逆説の政治哲学.bmp


 「国家とは何か」、「民主主義は正しいのか」、「本当の『正義』とは何か」…
 「政治」にまつわる根本的な問いに対し、プラトンやキケロといった古の賢者の至言、あるいは人類にとてつもない災厄をもたらしたレーニンやヒトラーといった独裁者の叫び声を参考に、そこにある「思想」と「哲学」を明らかにしていく。
 最良の体制とされている民主主義からヒトラーが出現したこと。情熱に燃える若者がその情熱ゆえに引き起こした惨劇。愛と憎悪が交錯するナショナリズム。見つめれば見つめるほど、複雑な現象に満ちている「政治」とその背後にある「哲学」を、古典や歴史を例に挙げながら、分かりやすく読み解いていきます。
 巻末に作家・佐藤優の解説つき。震災、原発事故、政治の迷走…、先行き不透明な今、私たちの生活から切っても切り離せない政治そして「思想」を考える一冊です。

http://www.amazon.co.jp/dp/4584123349/

●序章:かくも劇的で非合理な世界

●第1章 政治はこうしてできている
第1節 仲間かライバルか――カール・シュミット
第2節 争いが集団を強くする――マキャヴェッリ
第3節 嫉妬が人を陥れるとき――プルターク
第4節 エリートのただ一つの条件――オルテガ
第5節 金よりも徳――キケロ

●第2章 保守か、革新か―二つの政治思想を考える
第1節 国家は誰のものか――バーク
第2節 靖国神社論争を考える――トゥキュディデス
第3節 ナショナリズムの光と闇――アンダーソン
第4節 権威にはそれなりの意味がある
             ――ヒューム
第5節 ポル・ポト革命とは何だったのか
             ――メッテルニヒ

●第3章 民主主義が最良だなんて誰が言った?
第1節 熱しやすく醒めやすいのが大衆
             ――シェイクスピア
第2節 民主主義が独裁を生む――プラトン
第3節 大衆はこう操作せよ――ヒトラー
第4節 ニーチェが忌避したぬるま湯社会
             ――ニーチェ

●第4章 本当に恐い全体主義
第1節 嘘で塗り固められた国
           ――ハンナ・アレント
第2節 思想とイデオロギーの違いとは何か
           ――マルクス
第3節 人間は戦争で輝く?
           ――ムッソリーニ
第4節 暴走したナチズムの理想――ヒトラー
第5節 共産主義・虚像のユートピア
           ――レーニン

●第5章 正義はやがて、狂気に変わる
第1節 新自由主義者はこう考える
           ――フリードマン
第2節 「弱肉強食」の世界は正しいか
           ――プラトン
第3節 努力すれば、いつか報われる?
           ――旧約聖書『ヨブ記』
第4節 自己中心主義と利他主義――アイン・ランド
第5節 正義で人は殺せるか
           ――アナトール・フランス
第6節 「純粋」と「狂気」は紙一重
           ――パステルナーク

●第6章 本当の「正しさ」とは何だろうか
第1節 なぜ法律が必要なのか――ホッブズ
第2節 悪法でも守らねばならないのか――キケロ
第3節 権威を構成する4つの要素――コジェーブ
第4節 政治哲学に課せられた宿命
           ――レオ・シュトラウス

880円(税込)
新書版


284ページ
http://www.amazon.co.jp/dp/4584123349/
posted by 坦々塾事務局大石朋子 at 15:48| Comment(4) | 新刊のご紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

 東日本大震災、原発事故、混迷を極める政治、先が全く見えない。こんな時に良書に巡り会うと、暗夜に灯台の光を見る思いになります。
 
  岩田氏とは坦々塾(西尾幹二先生主宰)で面識を得ました。当時学生の彼はすでに日本保守主義研究会の代表をつとめ、雑誌「澪標」を定期刊行していました。
 私は彼の学究としての立派さと優れたリーダーシップ、つくる会混乱の際の総会時に、彼が陰ながら協力してくれた義の人であることを知ったので、彼の大成を期待していました。
 果たして今回の著書は素晴らしいものでした。哲学という表題から難解を予想したのですが、手にとって紐解くと、読み易いのに驚きます!
 
 さて内容ですが、編集が凄い!本文約250頁を6章29節に分けて記述してある。1節約8頁ほどでしょうか。各節は独立していて、一話完結型。そして、各節が全て各人物の箴言をテーマにしてという体裁をとっている。読み易いですね。なにしろ4回めくると一話完結!次が読みたくなります。
 各節の末尾に「発展的に読書するために」として、図書の紹介があります。読書の勧めですね。この短評が読書欲をかきたてます。岩田先生そこまでやるの!と言いたくなるほど痒いところに手がとどいいる。
 シェイクスピアやヒトラー、マルクス、レーニンなどが次々に登場するんです。小泉純一郎とヒトラーの共通点?ぞくぞくします。
 易しく噛んで含めるように、実例を挙げながら。キリ ストはキリスト教徒だったか?こんな比喩がでてくるんです。
 
 平易にして斬新、各節に発見がある。高度な学問的成果を、こんなにも分かり易く説いた岩田氏の非凡な才能!そこに至る刻苦勉励。最後に自分を育ててくれた両親への感謝のことば、教えられ感動しました。

Posted by 川又 at 2011年07月29日 11:45
川又様

過分な激励のお言葉を有難うございます。まだまだ到らぬ未熟者ですが、精一杯精進してて参りますので、今後とも宜しくお願い致します。

最近は暑さが和らいでおりますが、益々厳しい暑さが予想されます。ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
Posted by 岩田 at 2011年08月03日 11:18
>岩田さま
才能ある人は、同じ時間を過ごしていても、多くの本を読み、多くのことを考え、多くのことをまとめられるのですね。

今、岩田さんの本を読みながら、すごいなぁと感心しています。

坦々塾には物書き?がどんどん育っていますね。
Posted by okusama at 2011年08月22日 22:23
>okusamaさん

拙著ご高覧頂き、有難うございます。
特に才能はないですが、努力はしていきたいと思っています。今後とも、宜しくお願いいたします。
Posted by 岩田 at 2011年08月26日 10:09
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