2010年10月12日

尖閣騒動の最前線に、奥に・・・何がある?濱田實




<尖閣騒動の最前線に、奥に・・・何がある?>

  坦々塾会員  浜田 實

1.
雛壇に居並ぶ閣僚(菅、仙谷、前原、北澤ら)には“無念”の表情が見られない。何とも不思議な、国民をバカにした連中である。
ビデオ公開に応じないとは、どこまで恥知らずで、間抜けなことか!
すでにチャイナと取引でもしているのか? あるいはアメリカの見えない圧力でもあるのか?と勘ぐりたくもなる。これは国家犯罪ではないか。
こうなると、日本=奴隷国家 の図式がほのかに見えてくる。
チャイナ最大の問題は、いかにして共産党一党独裁で、13億の民を支配するか(して行けるか)、ということだ。
日本の10倍!・・よく考えてみると大変な数であるが、マスコミはあまりこの数に触れない。人口こそチャイナ最大の“ブラフ”の武器であるというのに。
2.
南北格差の大きな問題もある。上海生活15年という友人は、上海人は「我々が稼いだ金をなぜ、北京に(東北方面)使わせる必要があるか。
とんでもない!」という意識が強かったという。これも含めて、国内に混乱、闘争、対立の因はいくらでもある。
13億人の一政府支配がもう限界にきているということだろう。経済成長の鈍化が危険と隣り合わせとも云われている。
彼らがこのまま一国体制を続けるとすれば、共産党に対する国民の不満を、フライジャル国家(=日本が典型)に向けさせればいいだけことのこと。今回の尖閣騒動もその構図と無関係ではないだろう。日本は本当にいい緩衝装置(国家)であり、いとも簡単に操縦しやすい愚かな国である。
3.
劉曉波氏のノーベル賞受賞発表は、今後多くの人民(知識層)に「チャイナこそ世界の嫌われ者、異質国家、非民主的国家・・なにゆえ? 共産党一党独裁がそもそもの原因?!」という疑念を強く印象付けている。
その共産党の恐れは人民の目覚めでもあるが、それはコリアにおける「捏造歴史の教育」実態の暴露という恐れにも通じるのではないだろうか。
しかしコリアにおける意識は、すでに祖国への愛着は薄まり、とりわけ富裕者層は米加などの国籍取得に余念がないという。すでに国家瓦解が進んでいるということか。彼らにかつての西ドイツにおける祖国統一への強固な意志と目的意識があるようにも思えない。
4.
チャイナに求められることは本来、民主化であり、国家体制のダウンサイジング化であるが、いよいよもって発言力を増しつつある“軍”をどう納得させることができるかどうか・・・・これから大変な時代が到来するようだ。この軍であるが、アメリカも中国も「軍事」との関わりがすこぶる
大きいことはご承知のとおり。その関連でいえば、我が国の平和希求精神は異質のそしりを免れない。軍事の独立をさておいて「対等な三角関係」などとよく言えたものだ。小沢、鳩山両氏の能天気振りは今となっては懐かしい。
その小沢は、ロッキード裁判で、アメリカの正体を見破った。彼のセンス・・アメリカは第7艦隊だけで十分だ、といった言葉は、親分田中角栄を葬ったアメリカに対する怨恨は底知れないものがある。彼のルサンチマンである。
一方中国に対する距離の無さは、田中政治の目指した中国人脈という延長線上にあるのであろう。かつて中国との取引はLT貿易が中心であった。そこから中国との強固なパイプもできたが、今の菅内閣はそういう熟成した中国パイプはないに等しい、ゆえに、その場凌ぎの外交政治が続き、混迷を極めているといえる。
5.
最新号の「週刊現代」で「いずれ日中対決の日はやってくる」と題した対談記事がある。
(宮家邦彦外交評論家vs山内昌之東大教授)ご両人による憂国対話で、なかなか読み応えがある。この記事によると、
・現代中国は歴史を抜きで語れない。
・中国の近現代史はプライドが崩れてゆく過程。最初がアヘン戦争、止めは日清戦争・・日本にすらやられてしまったという屈辱。
・中国人はいずれ(何百年かかるかわからないが)欧米をも呑み込むという意識を持っている。
・尖閣問題で中国は絶対譲歩しない。胡政権が弱いからこその強硬な態度である。
・中国はケ小平による経済建設優先は、いま戦略としての役割を終えつつある。これからは拡大した国境を超えた国益の境を守ることにある。とりわけ海軍の役割は大きい。海洋進出でエネルギーを取りに行く。
・今回、日本の中枢が一番弱くなったタイミングで領有権を主張してきた。「棍棒外交」である。かつてはセオドア・ルーズベルトが行った手法である。
・今後の展開は?
  第一段階・・・・領有権を主張、日本国内に亀裂を作り、コンセンサスを取らせない。
  第二段階・・・・海洋調査と称して資源開発を進める。
  第三段階・・・・準軍事的な艦船を派遣し、軍事的なプレゼンスを増大させる。
・彼らはいつの間にか「固有の領土」だと主張し始め、ここに不退転の国益があると主張する。危険な段階である。
・問題は我が国の法整備がなっていないこと。
・中国が手を出せないとしたら、あくまで「日本に守る気があるなら」である。日本の弱さを見透かしたとき、尖閣諸島に
 攻撃をかけないという保証はない。それはある日、大漁船団が来て・・・日本の反応を示すだろう。菅さんの表情
 は、おどおどしており、自信がない。まずは尖閣に自衛隊駐屯地を作れ!
・中国はすでに日本の山林や水資源まで買い占めている。着々と、やることをやっている。日本は傍観しているだけ。
・大事なのは、「これから何をするか」である。それができなければ、21世紀初頭、日本はなくなる。(李鵬元首相の予言どおり)

(別の記事では、菅首相がベルギーへすっ飛んで行ったのは、誘拐犯に頭を下げに行ったようなもの・・・中西輝政京大
教授談・・とあり、こんなことで大はしゃぎする首相を持つ今の日本は、危機のど真ん中にあることを思い知らされました。
全共闘世代のアナーキストが首相になると、常に国家の危機が伴います。何しろ確たる国家観がないのですから)

以上、ざっと読み返してみても、政治の世界は戦略も何もなく、「12歳」の様相をますます深めているようだ。
なぜ?と考えてみると、そこには「国家論の不在」ということしか頭に浮ばないが、いかがであろうか。ゆえに国際政治の裏も読めず、戦略の立てようがないというわけである。つまり今の日本は、まともな国家ではない、ということだ。
今の日本国は、再生にあたっても、この悲しい現実認識からスタートせざるを得ないということだと思う。


posted by 坦々塾事務局大石朋子 at 07:39| 東京 ☀| Comment(1) | ゲストエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
世界の多くの国が、社会主義とか立憲君主制など、国民を国家に統合するための独自の仕組みを持っている。中国の場合は、共産党独裁の社会主義市場経済である。日本は天皇制を持っている。それらの仕組みを破壊しようとする者は、直接的・間接的に攻撃される。日本で天皇制打倒を主張する言論家にノーベル平和賞が与えられたら、日本の世論やマスコミはどう反応するだろうか。マスコミはできるだけ報道せず、野党は「ノルウェーと国交を断絶しろ」と叫ぶかもしれない。こうした反応を中国流に変換したものが、劉暁波の授賞に対する中国の反応である。現実には、日本が米英に忠誠を誓う限り、天皇制打倒論者にノーベル平和賞が与えられることはない。

紹介記事の貼り付けです。お邪魔しました。
Posted by 宇 at 2010年10月18日 11:00
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