2010年10月05日

中国漁船問題について馬渕睦夫



坦々塾会員で、元ウクライナ大使の馬渕睦夫さんのご意見を紹介させていただきます。
    坦々塾事務局 大石 朋子


  <中国漁船体当たり事件について>

     坦々塾会員 馬渕 睦夫

中国漁船体当たり事件についての私のコメントは次の通りです。

1.今回の事件は、これまで長年にわたる日本の中国に対する媚びや阿りや卑屈な姿勢の集大成の結果と云う事が出来ましょう。民主党政府の不甲斐なさは言うまでもないことですが、歴代の自民党政府も決して免罪されません。いやむしろ、戦後60年余にわたり国家主権という概念をおろそかにしてきた国民的つけが、今回こうした形で現れてしまったと云う事でしょう。国家主権とはいかなる意味を持つのかを、身をもって示すことをしてこなかった政府、国民を教育してこなかった政府、国民を啓発してこなかった政治家、マスメディア、学者、文化人、官僚等々今回の外交的敗北の「戦犯」を数え上げればきりがありません。

2.政治家を含め日本国民に国家主権意識がなければ、他国(中国)の主権意識やそれに基づく行動が理解できるはずがありません。だから、今回の中国の対抗措置を見て、やれ脅しとか強硬とか報復とか司法概念が通じなかった云々とかのとんちんかんな反応に終始してしまうわけです。中国は主権意識に基づきゲームを仕掛けてきたのです。それに対し、主権意識のない日本政府がゲームの呼びかけに応じることが出来なかったのは、当然のことでしょう。今回の政府の醜態は中国とまともな外交ゲームが出来なかった、いやそもそも中国の措置が外交ゲームであることすら認識できなかったことの重い結果でしょう。

3.では、どうしたらよいのでしょうか。答えは単純明白です。今回の中国の反応を見て、日本国民の目が覚めたのです。政府や財界人は依然として眠っていますが。日本国民が日本人であることの意味にやっと気づいたのです。これが、今回の最大の成果であったと思います。日本が中国の行動を変えさせることは出来ません。しかし、日本人が日本国家の行動を変えることは出来ます。日本を主権意思を持った国に変えることが出来れば、中国の日本に対する態度も変わります。先ず行うべきことは、日本が変わることなのです。私は日本人を信じています。

坦々塾生
馬渕睦夫
posted by 坦々塾事務局大石朋子 at 12:00| 東京 ☔| Comment(2) | ゲストエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
わが家の三女は日ごろ政治的なことにはほとんど興味のない一児の母です。

それが、例の釈放があった次の日、わが家にやってきて、怒り心頭でした。どういうこと?どうして返しちゃったの?中国に舐められてるよ〜って。

馬渕さまのおっしゃるとおり、普通の日本人の目が覚め始めました。実感しています。
Posted by okusama at 2010年10月05日 23:12
わたしの三段論法

(日本国憲法前文より)
「日本国民は恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」
  ↓
いまそこにある真実=「平和を愛する諸国民の公正と信義」は信頼できない。
(諸国民は平和を愛していない、公正でもない、信義もない。いま始まった話ではないが・・)
  ↓
「われら」は安全と生存の基盤を失っている。=死ぬしかない。
  ↓
死にたくなければ、この前提、憲法の方を変えるしかない。
(もちろん、理想の憲法に殉じて死にたい人は別の意見でしょうが・・)

問題は、まだ間に合うかだ
Posted by 河内隆彌 at 2010年10月06日 08:20
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。