2010年02月24日

日米関係H 浜田實

日米関係H 大磯小磯「経済原爆をどう防ぐか」(和佐隆弘)

  1993年(平成5年)7月7日 「大磯小磯」

いよいよ政治の季節に突入した、経済大国が実現したと思ったら、
経済はバブルにおぼれ、政治は金融腐敗にまみれた。この日本を
舞台に、日米首脳会談、東京サミットと外交劇が繰り広げられ初めている。
市場の立場から今、いちばん注意しなければならないのは、内政、
外交において日本が経済力に見合ったガバナビリティーを確立でき
るかどうかである。戦後、連合国最高司令官として日本を統治した
マッカーサー元帥が日本占領の印象として「まだ十二歳の少年で
ある」と語ったことを忘れてはならない。

確か、ブラックマンデーのあった87年に、兜町の有名な経営者から米国に
「IEEPA」という法律があるのを知っているか、と教えられた。
「国際非常時経済権限法」とでも訳したらいのだろうか。
「米国の安全保障、外交政策、経済に異常で重大な脅威が発生した場合」
「外国とその国民が有する資産に関して」それを所有、取引したり権利を
行使することなどを「調査、規制あるいは禁止」したり「破棄、無効あるいは
予防する」とうたっている。
この法律が成立したのは77年。ドル切り下げというニクソン・ショックから
6年後である。基軸通過国としての経済力が失われた現実から目を
そらさず、国家としての国民に対する責任を約束すると同時に、世界に
向けての宣言≠フ意味を持っている。

米国が対外純債務国に転落し、日本が世界最大の債権国になったの
は、それから7年後の85年である。日本はその後も黒字をため込む一方
で、この宣言のサインを読む能力と意思を欠いているとしかい言えない。
少なくとも米国がそう受け取るだろう。
6月30日の本欄で越渓氏は「不況と黒字」と題し、「この困難は本来そ
れほど解決が難しい性質のものではない」と断じ、「思い切った内需拡大
策が必要である」と訴えている。その通りだが、現実は周知の通りである。
このままでは、IEEPAが適用されるしかないのだろうか。これは、いわば
経済原爆≠ナある。とても許せることではない。しかし、それを言うと、米国
はパールハーバーを、そして日本の軍部の独走を持ち出すだろう。
公共投資や減税のための財源の確保こそ、ガバナビリティの核心だろう。

それには地方税である土地の固定資産税を市場原理と法治国家にふさわしい
姿に改めることが必要だ。地主への利益誘導政治の改革にもなる。これを担保
に住民税を大幅減税することが、経済原爆を防ぐ有力な手段である。(11)

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☆最後の3行はとりわけ和佐氏が繰り返し言っているところであるが、その巨額
と、異常さと、重要さ・・を指摘する人が少ない。これについてもあらためて・・・・


「ああ、固定資産税ね・・・それと経済原爆とどういう関係があるの・・・」で思考停止
をした経済リーダーが多かったこと。それが「400兆円問題」(時価・簿価価格差の

ポッケ問題)とあいなって、90年代不況以降、今日に至る種々の問題とも大いに
からんでくる。我が国は未だこの問題を解決でないで引きずってきている。
この陥穽に未だ気付かない日本の病理現象をどう考えればいいか。
posted by 坦々塾事務局大石朋子 at 21:50| Comment(0) | ゲストエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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