2009年04月18日

「人間はなぜ戦争するのか」


鈴木敏明

坦々塾会員 (70歳、元会社員)


 この質問は、非常に難しい問題です。これまでに有名な学者や政治家など、だれも明快な回答を示した人はいないと思います。皆さんの中で明快な回答をした著名人を知っていたら教えてください。そこで無名な私があえて、幼稚な答えかもしれないと思いつつ私の意見を披露することにしました。皆さんの反論、異論などを期待しております。

 「なぜ人間は戦争をするのか」その理由は、人間は戦争を憎むと同時に戦争することが好きだからです。人間にとって戦争とは、愛憎関係、英語で言うところのラブヘイトの関係にあるのではないでしょうか。証明することができるのか、できません。ただいくつかある状況証拠みたいなものを集めてまとめると今述べたような見解に到達するのです。そこで状況証拠みたいな物とはなにか、それらを箇条書きにしてみました。

1.人間は優しい面と残酷な面を持ち合わせていることは誰でも知っています。従って人間が戦争を憎むと同時に好きであっても不思議ではありません。

2.人間以外の動物から見れば、人間は実に残酷な測り知れない闘争心を持っています。だから地球上の覇者になれた。動物、特に肉食動物が相手を殺すのは、食べるためです。
すなわち生きるために殺すのです。それ以外に相手を殺すことは、防衛本能以外ありません。

人間は食べるために動物を殺しますが、食べるために人間を殺すことはほとんどありません。しかし人間は空腹でなくとも人間を殺します。物欲、征服欲、名誉欲などで人間を殺します。殺すことが好きでないとできません。

3.大東亜戦争の悲惨さは戦後どれほど強調されているかはかりしれません。しかし戦争の悲惨さは、大東亜戦争だけではありません。人類が地球上に誕生して以来到底数えきれないほどの戦争の悲惨さを体験してきました。それでも戦争を続けているのです。
大酒飲みが酒を憎みながら飲むような気がします。

4.戦争映画、やくざ映画、マフィア映画、時代劇、西部劇といった活劇物映画製作者には、世界共通の一つの特徴があります。人間と人間との殺し合いの場面を映画のやまばにすることです。そして視聴者は、スクリーン上で人と人が殺し合いする場面を夢中になって見るのです。もし人間が心底戦争をきらっているのなら、人と人が殺しあう残酷な場面を夢中になって見るわけがないと思うのですが、どうでしょうか。普段平和主義者面して、憲法改正反対、自衛隊海外派遣反対などと唱えて人でも夢中になって見るのです。

それではなぜ人々は夢中になって見るのでしょうか。
私の推測では、普段の生活では全く意識することのない太古の昔からの人間にある旺盛な闘争心の遺伝子、今はやりの言葉でいえば闘争心のDNAが、闘争シーンを見ることによって無意識のうちに愛撫され、気持ちよくなり興奮するからではないでしょうか。人間ほど戦争が好き、戦うことが好きな動物は他にいません。だから活劇物映画がいつまでも流行るのではないでしょうか。

5.人間は数多くの戦争を体験することによって、人の殺し方が上手になりました。最初はヤリや弓矢など道具を使って殺していたものが、今ではほんの数秒間で何十万人も苦痛を感じさせることなく殺すことができるようになりました。これこそまさにことわざにある「好きこそ物の上手なれ」の典型的な例ではないでしょうか。

 以上上記に挙げた状況証拠みたいなものを総合判断して、人間は戦争を憎むと同時に戦争することが好きな動物であると結論づけました。この結論づけはあまりにも未熟な理論かもしれません。「人間はなぜ戦争するのか」、皆様の異論、反論をお聞かせください。

文:鈴木敏明

 <事務局から鈴木敏明さんのご紹介>

著書 『大東亜戦争はアメリカが悪い』
画像 017.bmp

   『逆境に生きた日本人』

ブログ えんだんじの歴史街道と時事海外評論
   http://endanji.blog60.fc2.com/


posted by 坦々塾事務局大石朋子 at 12:56| Comment(0) | ゲストエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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